ユニセフ親善大使は国連の補助機関、通称ユニセフの国際連合児童基金の活動を行う人のことです。
親善大使はユニセフに賛同して、世界中で困難を抱える子供の支援を呼び掛けるのが主な活動で、無報酬で協力しているのが特徴です。
親善大使に相応しいのは必然的に知名度が高い人となるので、芸能人やアスリート、文化人が務めています。
日本における親善大使には、日本ユニセフ協会を始めとして、ユニセフ・アジア親善大使や国際大使が存在します。
名前の通り、日本ユニセフ協会親善大使は主に国内、ユニセフ・アジア親善大使はアジア圏、国際大使は世界的に有名な人がそれぞれ役割を担っています。
記念すべき最初のユニセフ親善大使
記念すべき最初のユニセフ親善大使は、1954年に任命された世界的コメディアンのダニー・ケイさんです。
その活動は1987年に亡くなるまで精力的に続けられ、今もその功績が讃えられています。
日本にも度々来日しており、お忍びで福祉施設を回っていました。
売名ではなく純粋な活動に感銘を受けた人も少なくなく、広くユニセフの活動を伝える役割を担い、影響を与えた人物だといえます。
日本でも人気の女優、オードリー・ヘップバーンさんもユニセフ親善大使の経験者で、1988年から1992年まで活躍しました。
足を運んだ国や地域は数しれず、アフリカや南米とアジアにも、恵まれない子供の支援を呼び掛けるべく活躍しました。
このように、影響のある人達が率先して務めてきたのが親善大使で、ユニセフにとってなくてはならない存在です。
親善大使として活動できる人
2000年代に入ってからも各国の芸能人、世界的なアスリートや文化人などが任命を受け、活動を行っています。
親善大使として活動できるのは、ユニセフ本部から推奨されたり、承認された人だけに限られます。
ユニセフ現地事務所、国内委員会のユニセフ協会も各国大使や地域大使の任命をしています。
ユニセフ親善大使は影響力が大きいので、当然ながら相応に適した人格であったり、人柄の人でなければ任命されないです。
その為、任命されている人達はみな人格者だといえますし、多くの人達に親しまれたり愛されている人だと考えられます。
いずれにしても、自分もなにか支援したいと思い立ち、活動する人を1人でも増やすのが親善大使の存在意義なので、そう思わせる魅力がある人でなければ務まらないです。
著名人が名声を活かして支援活動を呼び掛ける、それが親善大使の目的だったり、より具体的な活動の内容だったりします。
イベントでは募金のキャンペーンを行い、広報と合わせて寄付を呼びかけます。
イベントと一口に言っても様々で、子供とエイズの世界キャンペーンだったり、日本ユニセフ協会の記念式典や世界手洗いの日なども行われてきました。
日本ユニセフ協会が東京の港区に置くユニセフハウス
日本ユニセフ協会が東京の港区に置くユニセフハウスは、ユニセフの活動を伝える情報発信の場です。
このユニセフハウスにもユニセフ親善大使は訪れ、ユニセフハウスの存在を広くPRしたり、支援活動に繋げています。
ユニセフ親善大使はただ肩書を得るだけでなく、実際に足を使って活動することが求められますから、支援を必要とする国や地域に足を運ぶケースも少なくないです。
現地の人達と交流して話を聞いたり、必要な支援が届くように寄付などの活動を呼び掛ける、その地道な積み重ねが70年近い歴史を作り上げています。
1954年から68年目を迎えていますから、親善大使の活動は既に確かな実績を残していますし、これからも100年目に向けて注目が集まります。
人々が抱える困難は1人の活動では不十分
親善大使は特別な存在ですが、それよりも共感して自らも立ち上がり、できることから始める人達こそが重要です。
結局のところ、人々が抱える困難は1人の活動では不十分で、例え1人1人の力が小さいとしても、協力し合うことで生まれる力の方が大きくなるわけです。
親善大使の活動は人々の意識を呼び覚ましたり、支援の切っ掛けを与えるものに過ぎませんが、しかし率先してしかも無報酬で行動することは称賛に値します。
日本からは国民的な司会者で女優、タレントでもある黒柳徹子さんが1984年に国際大使の任命を受けて、現在も活動を続けています。
黒柳徹子さんの人柄や活動は誰もが知るところですし、行動を起こせばマスコミが注目して話題に取り上げますから、大使としてまさに適任だといえるでしょう。
世界的に見ても、国際大使は名だたる歌手や俳優、女優にコメディアン、アスリートや演奏家などが務めています。
それだけ注目度の高い人でなければ任命されないことを意味しますし、並の功績や名声では務まらないことが分かります。
まとめ
国内大使はユニセフ国内委員会大使ともいって、ユニセフの任命ではなく各国ユニセフ国内委員会が任命しています。
最終的にユニセフが承認するので、お墨つきを得ている公認の親善大使なのは間違いないです。
募金の呼び掛けと広報が主な仕事で、アドボカシー活動によってユニセフを支援するのが役割です。
最終更新日 2025年5月20日